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今週末は、珍しく仕事も少なかったし、身体も心も壊れていたので、ぐだぐだと過ごした。
それにしても、今年の東京の冬は冷たい。水仕事が身体に応えたのなんのって。久しぶりに家事に勤しんだ。
何しろ新鮮だったのは、原稿を一文字も書かなかったこと。
思い返せば、ここ十年くらい、そういう日はなかったと思う。
何しろ原稿を書くことが、呼吸をするように暮らしの中で行われていたので、
文字を綴らないという日はなかったのである。
どれほど解放感にあふれ、自由な気分で満ち足りるのか――そんな風に思っていたら、これが大間違い。
昨日あたりから、どうも禁断症状が。。。
指を動かしていないことが、心に薄い膜を作っていくような、気持ちの口を塞がれているような、
言ってみれば、息苦しいのである。
ということで、今日あたりから、貧乏性な物書き人生の再開である!
昨日は、あるプロジェクトで、パーティーの伊藤直樹さんのお話をうかがった。
頭脳明晰で無駄な言葉がない、創造性という魅力に充ちている、ホントに非の打ち所がないのである。
こういうプレゼンをされたら、恐らく企業の人は、必ず何か一緒にやりたいと思うだろうなとも感じた。
才能も含め、その人の魅力が磁力のように強いから、
もっと多くの時間を過ごしたいと思うのは、当然だと思う。
仕事をするということは、ある意味で、その人のさまざまな人格に触れ、
たくさんの勉強を重ねることでもある。
少なくとも、私は仕事を通じて、数え切れないほどの人との出会いがあり、
言葉で尽くせないほどの研鑽(その影に未曾有と言われる失敗の瓦礫の山も)をさせてもらった。
人との出会いがあるから仕事をしている。素敵な人と仕事でご一緒できるから続けている。
と言っても過言ではないのである。
としみじみ思いながら新幹線に乗り、今日は箱根。
あるプロジェクトでクライアントチームとご一緒なのだが、
いわゆるブランディングについて、議論を重ねていくと、いつもと場が違うだけに話が深まり、前に進む。
これも仕事をしていて僥倖のように嬉しい瞬間でもある。
だから仕事はやめられない。
それ以上に物書きはもちろんやめられない。
あっという間に、いつもの貧乏性な時間がもどってきた。
川島蓉子のサザエさん人生の再開である。
昨日、無事、「365日」が千秋楽を迎えた。
7日間にわたって行われたイベントが終わるのだから、朝から物悲しさがつきまとう。
振り返れば、会期中は多くの知り合いが訪れてくれた。
ロンドンからはデザイナーの安積朋子さん、東京から「メゾンエオブジェ」に出展していた面々――
長尾智子さん、スフェラの真城成男さん、シンプリシティの緒方慎一郎さんなどなど、
全員の名前を列挙できないけれど、感謝するばかりです。
終了時間ぎりぎりに駆け込んでくれた伊勢丹の敏腕バイヤーの中北さん、
片付けの最中に来てくれた丸若さんも。
本当にありがとうございます!!!
そして午後15時から撤収がスタートした。
メンバーが再び集まり、残った商品を片付けていく。
海と空の双方を使って日本に送るので、うちの担当の辻田さん(私より仕事ができる、
実は影のリーダーです)が、てきぱきと在庫を数え上げながら、
段ボールへの箱詰め作業が進んでいく。
一方、田根さんをはじめとする建築家チームが、地下の映像部屋や、
一階のプレートのディスプレイを崩し始める。
皆がてきぱきと、仕事を進めているので、あっという間に、空間にはモノがなくなってきて、
がらんどうのような状態へと、変貌を遂げていった。
それを見ているうちに、何と目の前がくらくらと。めまいがしてきて寒気が強くなってきた。
一人だけ悪いとは思ったけれど、椅子に座って休ませてもらったのである。
情けない!肝心な時に役立たずなのである。
座って様子を眺めながら、実は総毛だってしまった。
これだけ大がかりなものを、初心者としてやらせてもらった事実に、
今になってから気圧されてしまった。ここまで怖いもの知らずで、無鉄砲に走ってきたのが、
嘘のように怖気づいてしまったのである。
そして一晩経った今も、「365日」の結果については、どうなのだろう?と首を傾げている。
確かに、やり遂げたことは良しとしても、何をもって是とするのか、
自分の中で明快な解が見えてこないのだ。
「一番遠い距離の仕事をしてみることが大事」と、
知り合いが「365日」を評してくれた言葉がせめてものよすがかなぁ。
これから飛行機に乗るところだけれど、体調は相変わらず良くない。
きっと気持ちがすっきりしないのだろうなぁ。
だけど久しぶりに家族に会えるのは待ち遠しいのである(誰も寂しがっていないだろうけど)。
きっと我が家に着けば、少し気持ちも落ち着く思う。
2月に「365日」は青森駅へ。
メールを見ると、既にもう一人の影の実力者である山本さんが、
ポスターやチラシを服部事務所とともに、作っている様子。
ぼやいている場合ではないのである!
「365日 Charming Everyday Things」 今後の予定
東京でも開催致します!
日程 : 2012年3月21日(木)~ 3月25日(日)
場所 : ポーラ ミュージアム アネックス
期間限定で、365の出展商品の販売を行います!
日程 : 2012 年2月9日(木) ~ 2月15日(水)
場所 : JR青森駅 A-FACTORY
日程 : 2012 年2月20日(月) ~ 2月26日(日)
場所 : JR東京駅 ecute東京
[ウェブ販売]
Pen SELECT
[カタログ販売]
『婦人画報』 お取り寄せカタログ
相変わらず、パリで「365日」が続いている。
朝4時くらいに起きて原稿書き、7時には朝食(ホテルで一番のり)、
10時前に会場に入って閉まるのが20時、それからゴハンをして、12時前後にホテルにもどる。
普段の生活に比べると、かなり遅寝、遅起き。原稿を書く時間も限られている。
昼間の大半は、会場で過ごしている。
昨日は、友人のデザイナーの安積朋子さんが、ロンドンから来てくれた。
安積さんに言われて、なるほどと思ったのは
「『365日』は、作り上げてきた時間の厚みや重みのようなものが感じられる空間」
だということ。
さすが優れたクリエイターは、言葉の選び方・つなぎ方もクリエイティブだと感じた。
メンバー全員が知恵を絞って考え、時間と労力をかけて選び、
出展者の方々にお願いをしてきたもの――それを、時間の厚みや重みと言ってもらえると、
確かに事実だと思う。
メンバーの働きぶりを評価してもらって、ステージママ川島蓉子としては、
ありがたい限りである。
ただ私の中で、どうも腑に落ちないのは、やはり何をもって良しとするのかということだ。
「本当にこれで良かったのでしょうか」と、褒めてくれる来場者に必ず投げかけている自分
がいるのだ(もちろん、本人を前にしているのだから褒めてくれる)。
帰るまでに、どうしていったら、もっと進化できるのか、目的に沿ったコトになっていける
のか、考えなければならないと殊勝に思う(ちょっとMが入っているのかも)。
さて、今日は「365日」のユニフォームについて。
会場にいる私は、いつも「365日」オリジナルのエプロンをつけている。
アイボリーのキャンバス地に「365日」のロゴが大きく入った短めのもの(ロゴの位置は
服部一成さんが決めてくれました)。
私の装いと言えば、日によって多少は違うものの、
大好きなフィットアンドフレアーが基本。
短めのニットやジャケットと、ギャザースカートやプリーツスカートなのだ。
だから、はっきり言って、アルプスにいる民族衣装のような感じ。
つまり、チロリアンなのである(自分ではよくわからないけれど、結構、笑えると思う)。
昨日、プレスから、パリのサイトで、
パーティーの時のチロリアンな私が映っていると報告があった。
でもね、ま、いいのです。
チロリアンな日本人が一人くらい会場にいてもね。
今日は、前身頃の中央に一直線に立体的なレースが付いている、
「ミナ・ペルホネン」のワンピースにエプロンで。
チロリアンというよりは、人の家にお呼ばれして、
そこで料理のお手伝いをしているオバちゃんみたいに見えるかも。
要は、ちょっとフォーマルな格好にカジュアルなエプロンなのがおかしみを誘う。
今日もこれから、いざ出陣。チロリアンな気分で出かけようと思う。
*「365日 Charming Everyday Things」ホームページにて、“今”の会場の様子をご覧いただけます。
ライブ映像はこちら
先週の金曜日、いよいよ「365日」が幕を開けた。
開店の時間が近づいてくると、胸がドキドキしてくる。
扉を開けると、来場者が入ってきたではないか。
地下一階と一階の展示を眺め、二階に上がって、商品を眺めている。
(早くレジに行って買ってよ!!と強いテレパシーを送ってみた)
息を呑んでみていると、何名かが、レジに並び出した――喝采である。
ところが、そのうちに、今度はレジに行列ができはじめた。
見れば、慣れないスタッフがレジ打ちと包装をしているので、手間取っているのだ。
急遽、川島蓉子、「365日」のお買い上げ商品の包装係として、
レジの中に入っていたのだが。。。
皆様、ご想像のように、雑な性格なので、これが役に立っていない。
包装紙をわさわさと広げるうちにシワになり、袋に入れようとがさがさ探し回り。
いつものサザエさん状態で、かえって足手まといだったのかも。
土曜日は、夕方からオープニングパーティー。
本当に多くの方々に来場いただいた(知り合いの方々、時間を割いていただいたこと、
声をかけていただい方、心より感謝しています!)
3時間のパーティーはあっという間に過ぎていき、たくさんの温かい言葉をもらった。
遅れてきたメンバーの永井一史さんも、空港に着いた足で会場に入った。
何より嬉しかったのは、
「会場が楽しい」「買物が面白い」「日本って素敵」というコメントが多かったこと。
来場者の気持ちを明るくする方向に響いたことを、素直に嬉しいと感じた。
そして、パーティーの終盤、知り合いからの一言で
思わず目頭が(浪花節のダメ女なのです)。。。
まったく、50歳にもなって情けない限りである。
その後、打ち上げの食事をしてホテルにもどり、
久しぶりにぐっすり眠ろう!と思ったのだが、3時間くらいで目覚めてしまった。
「これで良かったのだろうか」「褒めてもらっても出展社の方々のビジネスが
成立しなければ意味ないし」「来年に向けてどうしたらいいのか」
「また私がリーダーでもな」――不安と課題が浮かび上がってくる。
(そう言えば、このプロジェクトも、私のノーアイデアで、
どれだけ周囲に苦労をかけたことか。。。)
オープンして昨日は三日目。
相変わらず、来場者はひっきりなしで、商品は順調に売れている。
しかし、改めてこれを成功と言いきることはまだできないし、
私自身を振り返れば、まだまだダメダメである。
これを未来に向けてどうつなげていくのかを、真面目に考えないとと、強く思う。
追い討ちをかけるように、連日、立ちっぱなしが続いているせいか、足腰がガタガタに弱り、
会場にずっといるので、脳が壊れているような気がしてきた(時々、めまいが。。。
はらっと倒れるとかっこいいのだけれど)。
というわけで、会期はあと二日。幸いなことに指は動くので、また実況中継します。
パリに一昨日から入って、既に準備に入っている、
「365日」プロジェクトの現場に向かった。
バスチーユ・デザイン・センターで既に前倒しで入っているスタッフが行っている、
作りこみの準備はいかほどなのか、胸わくわくで到着したのである。
三層になっている会場は、地下一階が日めくりの展示と、オリジナルで作った映像、
一階は、365枚のお皿を並べ、そこにひとつひとつ商品を並べた展示空間、
二階は、予め設えてあった棚を使ってあって、商品がずらりと並べてあるお店の空間。
着いたところ、二階は、ほぼ完成しているものの、
地下一階と一階は、まだ端緒についたところ。
それから昨日いっぱい、準備に勤しんだ。
と言っても、私自身は、特に役割があるわけでもないし、
手を動かしても、何も素養もないので、役立たず状態。。。
アートディレクターの服部一成さん、建築家の田根剛さん、セミトラの菅井直之さん、
メソッドの山田遊さんとチームメンバー、『ペン』編集部の山田泰巨さん、
デイリープレスの竹形直子さん、増崎真帆さん、
そして、わが社は盟友の高田優子、担当の辻田泰子、山本有記。
多くの現地アルバイトの方々――。
すべてのメンバーがてきぱきと立ち働いている(私以外は)。
もちろん、新しいモノを作り上げるのだから、そこには多くの問題が噴出し、
途方に暮れるような課題が突発する。
お皿が思うように立たない、スクリーンがぴんと貼れない、
映像がスクリーンにぴったり合わない――。
スケジュールも予定通りに進むなんてありえないわけで、
どれくらい押すのか、見当もつかない。
昨夜は、オープン日前日、夜の6時を過ぎても、一階のお皿のセッティングが決まらない。
床が凸凹の木畳なので、脚が定まらないのだ。
腰の位置くらいに、365枚のお皿を水平に並べるために、
考えられないくらい繊細な調整を、脚や皿の裏の部分で、
ひとつひとつ行わなければならない。
夜の9時を過ぎ、10時を過ぎ、11時を過ぎ――さすがに、会場には徒労感が漂ってくる。
お皿のセッティングを待ってから、商品はディスプレイしなければならない。
待ちである――長時間、待っているメンバーの手持ち無沙汰感が、空気にみなぎってくる。
しかし私は、いつものように役立たず状態。
そこにいるだけで、リーダーシップをとるわけでなし、指示を出すわけでもなし、
手を下すわけでもなし。。。
こういうプロデューサーってどうなんだろう? 本当にすみません。
そして、時計の針が12時半に近づいた頃、ようやくお皿のセッティングが終わった。
ところが、そこにいた全員が、メソッドのメンバーの指示のもと、
モノを運んでお皿に乗せ始め。
私が感動したのは、誰が言うでもなく、全員が静かにテキパキと、モノ運びを始めたこと。
役割を越えて、皆が力を合わせて目標に向かって、行動して進むなんてこと、最近、あまり味わっていない(貧相な経験ばかりなのですね。人徳がないのでいたしかたない)。
しかも、誰もが「オレが」がまったくないのである。
男子もたくさんいるチームなので、言いにくいけれど、
なでしこジャパンみたいだと思ったのだ(もちろん、私もつまずかないように
注意しながらモノ運びをしました)。
物書きとしては、心がふるえ、大きく動いたのである。
宝石のような時間に、身を置くことができた。
自画自賛のようで恐縮だけれど、これは書かずにはいられない。
だって、他に誰も伝えそうにないことだから。
素敵なチームのおかげで、実に魅力的な場に立ち会うことができました。
ありがたいことである!!!
いよいよ今日はお店のオープン!
ここまで求心力が強ければ、何も心配もないと思うけれど、また実況します。
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