先週末は、土曜日を京都で過ごした。
雪の京都の早朝の風景は、見た目にはすばらしく美しかった。
木々の梢は冴え冴えとした白に染まり、遠景の山々は青みがかった景色を作る。
雪国生まれの私としては、「こんな洗練された雪景色もオツなもの」などと、一人悦に入ったりもした。
知り合いである「スフェラ」の真城さんからちょうど連絡があり、
「たまたま京都にいるのだから会おう」ということになった。
真城さんは、縄手通りで「スフェラ」という素敵な場を営んでいる社長!
さまざまな職人と取り組んで、器や台所道具などを生み出している仕事ぶりには、
真城さんならではの美意識と知性が宿っていて、尊敬している存在の一人なのだ。
パリでの「365日」以来なので、その話も含めて、いろいろと盛り上がった。
そして改めて思うのは、やっぱり物事、そう簡単ではないということ。
日本のモノ作りを応援したいという私の意思は強いものであり、真城さんと前向きな話を重ねたが、
簡単な道は何ひとつありそうにない。
どころか、やっぱり私ごときに何ができるのかと、深く考えてしまう。
そもそも物書きである私がモノ作りを応援するとはどういうことなのか。
それこそ生業に立ち戻って、じっくり考えなくてはならないと思ったのである。
そう言えば、金曜日に訪れたメーカーのデザイナーたちも、驚くほど元気がなかったなぁ。
聞けば聞くほど、大量生産・大量消費とグローバル化を標榜して肥大化してしまった組織と仕組みが、
立ち行かなくなっている事情が浮き彫りに。
それをどうしたらいいかは、私ごときにはわからないけれど、
優秀なデザイナーの知恵が元気に生かせるよう、最大限の力を注ぎたいと思ったのである。
しかし、帰りの新幹線の中ではたと考えた。人のことばかり、応援している場合じゃない。
週末だけで5本の原稿の締め切りがあることに気づいてしまったのである。
あっという間に暗澹たる気持ちである。
果たして乗り越えられるのかどうか――。
いくら好きだといったってねぇ。
原稿で手を抜くなんて死んでもできないと思うと、5本を仕上げるのは結構、しんどい。
心が重くなっていくばかりである。
ということで、日曜日は朝から晩まで、家事と交互に原稿を書き続けた。
そして、月曜日の早朝、ようやくすべての原稿を編集者に送り、喝采!!!
でき不出来はともかく、何とか自分の納得がいくレベルで、原稿を仕上げることができた。
これを活力に(自虐的ですよね)、今週も何とか乗り切ろうと思う。
そう言えば、明日は新潟。またまた極寒である!
2012.02.21

